メカニカルシール 基本の特性

メカニカルシールは、軸と垂直な一対の摺動面を持ち、いずれか一方が軸とともに回転し、
スプリングなどの荷重流体圧力による面圧によってシールをします。


この摺動面を長期的に安定させるためには、摺動面同士の極小の隙間に連続した流体膜
必要になります。この連続した流体とは摺動面からの漏れを意味します。


完全にシールするにはこの流体膜がないように、摺動面同士を密着させれば良いことになります
が、磨耗が生じて摺動面に"荒れ"が発生し摺動面の平滑さ・密着性を失い、こちらも漏れを
発生させることになってしまいます。


メカニカルシールの本質は、このような潤滑(="漏れ")と接触(="磨耗")という矛盾した
2つの条件の間の"最適点を安定して維持"することです。

シールに求められるのは、シール性、耐久性(長期間安定)、保守性、経済性などが
上げられます。

摺動面 最適

摺動面 密着

摺動面隙間大

それらの要求に応えてるためには
 ・摺動面が平滑で密接性があり、長期的な潤滑性があること
 ・回転精度を吸収できる、長期的な追従性があること
 ・脱着が容易<で、修理が可能なこと
 ・使用に耐えうる機械的強度、耐食性、耐熱性、耐摩耗性があること
などの特性が必要で、その要求に応える構造、材料、加工精度などの改善・開発が進められています。


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